Netscape Navigator 5.0 or later is better for Macintosh user. Internet Explorer 5.0 or later is better for Windows user.
1/2/3/4/5/6/7
1999年04月号
「LIFE GOES ON」レコ評
1999年10月号
「極私的フジ・ロック見物記〜炎天下、四八歳。レイ・デイヴィス、ピールアウト、ジョー
ストラマー〜」♪“僕が見た今年のフジロックでは、ピールアウトが一番だった”という言
葉にメンバー泣いて大喜び。
1999年11月号
「ロン・セクススミスは笑わない。そして、9月の音楽〜9月11日のロン・セクススミス渋谷
クラブクアトロ公演、およびピールアウト、大塚利恵それぞれの新曲に寄せて〜」♪「爆裂
世界」に関する記事を掲載。
2000年07月号
「“エイプリル・パッセンジャー”から“四月の旅人”へ」♪「APRIL PASSENGER」の歌
詞全文引用で、ついにピールアウトのみの原稿(写真も)。夢のような記事はもちろん永久
保存版!
2000年10月号
「49歳のフジ・ロック」♪ピールアウトのステージについても掲載。
2001年04月号
「冬の終わりの3枚」♪「NEW AGE ADVENTURE」に関する記事を掲載。
2001年11月号
「ソウルライダー」レコ評
2002年06月号
「旅人の歌」レコ評
2002年07月号
「パーフェクトな2枚目のデビューアルバム〜「WILL」ピールアウト〜」♪またもメンバー
感涙の永久保存版。
近藤
最初にピールアウトの音を聴いたり、ライブを観た印象ってどんなカンジでした?
松村
あの時代のピールアウトだと、けっこうギターがギャンギャン鳴ってる頃の音だから、洋楽を聴い
てる人にはよくわかる音なんだよね。あの頃のグランジ系みたいなカンジで、歌詞も英語だし。邦
楽のお客さんにはちょっと難しいのかな、という。
岡崎
いまだと英語のバンドってけっこう当り前になってるけど、そういうのがメジャーに行くっていう
流れはあんまり無かったかな。
松村
ただ、やはり凄い名曲がいっぱいあるということで。ここに「APRIL PASSENGER」という怒涛の
ような名曲があって。あれは90年代の日本のロック史の中に残るような名曲なわけだから。
岡崎
そんな大袈裟な!
近藤
あはは!(笑)
松村
いや、それぐらいの名曲だと思うんだよ。逆に言うと「これがもし日本語だったらどうなってた
かな?」というのは、あったよね。普通にみんなが詞の内容までわかってたら、もっと良かったかな、
みたいなところもあるし。でも逆にあれは「APRIL PASENGER」だから良いんで、「四月の旅人」で
はないのかもしれないな、ってところもあるしね。このあいだ話してたら、「旅人の歌」だっけ、
「APRIL PASSENGER」みたいなのが作りたかった、と。それはやんない方がいいと思う。一度
やったものとおんなじようなものを作ろうっていうのは。
近藤
おんなじものじゃないですけどね。それは俺、日本語のやつが出来たらなぁと。
岡崎
テーマは一緒なの?微妙に違うの?
近藤
変わってる。
岡崎
進化版なの?現在版なわけ?
近藤
そう。6年前といまは、絶対に違う自分だし。
松村
あの頃のはやっぱさ、それぞれ三人のアマチュア時代の美学が凄い出てるわけよ。デビュー時ぐら
いに、美学を結集した1枚って作れるのよ。たぶん「APRIL PASSENGER」はそういう凄い作品
だった。それはプロになって何年かしたら、もう絶対に出せないんだよ。
近藤
考え過ぎちゃうんでしょうね。
松村
いまポールマッカートニーに「バンド・オン・ザ・ラン」を作れって言っても、絶対にできないか
ら。で、まぁけっこう変わってったじゃない?バンドが。どんどんどんどん(笑)。
岡崎
うんうん。
松村
「THE UNKNOWN PLACE」の次に「LIFE GOES ON」。まだあそこらへんまでのはわかるんだけ
ど、「原始進化」はなんだ?!と(笑)。
近藤
ははは(笑)。
岡崎
なんだ?と。
松村
これは「ラバー・ソウル」「リボルバー」ときて、「サージェント・ペパーズ(・ロンリー・ハー
ツ・クラブ・バンド)」に行くはずなのに、突然(フランク・ザッパ&ザ・)マザーズ・オブ・イ
ンベンションになってしまった、みたいな(笑)。ちょっとこの人達はどこへ行ってしまうのか?
と。まぁ日本語でやるというのと、キーボードをガンガン使うようになった、っていうのがあった
んだけど、それこそマラソンランナーがコースから外れてしまって、走る道じゃないとこをとんで
もないスピードで走ってっちゃった、みたいな。
岡崎
あれはね、たとえば「サージェント・ペパーズ」に変わったビートルズっていうのは、僕らの教科
書にあったとしても、物凄く力を使って変わったんだよね、あんときは。でもレコーディング中の
その変わりばなの苦労よりも、変わっていくんだ!っていう変わる楽しさへの意識が後半に芽生え
てきて。どうせ変わるんならブチ切れちゃおうかな、っていうカンジで。
近藤
意識的なものも凄く多かった。振り切っちゃうっていうね。
岡崎
うん。音的には一番ロックなアルバムだと思う。
松村
で、「WILL」にきて。「WILL」を聴くと、俺なんかはやっぱ「原始進化」が無かったら「WILL」
には行けなかったんだろうなぁって。
岡崎
絶対的に1枚1枚の流れっていうのは、俺達にとって凄く重要だと思う。パッとスタイルを変えただ
けじゃないし。うん。
近藤
流れがあるから。単純に時代の流れとか、そういうところで安易に変わってる部分じゃないところ
で進んでる感じがやっぱりあって、自分達の中では必然なんだよね。単にその時代に合わせたスタ
イルをやってるわけじゃない。
岡崎
時代に合わせるなんてのは、一回もないけどね(笑)。
松村
「WILL」は僕は名作だと思うしね。いわゆる「サージェント・ペパーズ」まで来たなぁと。
岡崎
いや、まだまだ!(笑)「サージェント・ペパーズ」なんておこがましいね。
松村
まぁ「サージェント・ペパーズ」をどういう風なアルバムとしてとらえるかというのもあるけども
(笑)。まだまだ先に「アビイ・ロード」があったりするわけだから。で、「WILL」で非常にわか
りやすくて、シングルも3曲入ってるけど他の曲もみんなシングル・カットできるような曲だし、内
容の濃いものがちゃんとできたんじゃないかなぁと。ただジャケットだけは、なんとかしろよ!
(笑)
近藤
あはは(笑)。
岡崎
やっぱり?(笑)
松村
なんでサルなんだよ(笑)。
岡崎
そこはまたヒネクレ具合が出ちゃってる。普通にメンバーでも出しゃいいんだけど、あえて変えた
よね。
松村
たぶんピールアウト自身もイライラしてると思うんだけど…俺はね、思うんだよ。これだけの作品
を作って“なんでみんなちゃんと聴かないんだ”というのはね。ピールアウトを応援してる人は全
員そう思ってるわけ。確かに英語でやってるときとか「原始進化」のときは、わかりにくいなって
いうのはあった。たぶん二人に言ったと思う、「もっとわかりやすい、ポップなものを作ろうよ」
と。で、「WILL」までわかりやすくなったのに、なんでみんなちゃんと聴かないんだ、と。そうす
るともう聴かせる方法論になってくるかなぁ、というカンジになってきたんだよね。なぜピールア
ウトを聴かないのか?どうやって聴かせるか? 最近のバンドを聴いてみても、それほど「WILL」
より素晴らしいアルバムがあると、思えないんだよ。俺はね。