1999年04月号
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「LIFE GOES ON」レコ評 |
1999年10月号
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「極私的フジ・ロック見物記〜炎天下、四八歳。レイ・デイヴィス、ピールアウト、ジョー |
ストラマー〜」♪“僕が見た今年のフジロックでは、ピールアウトが一番だった”という言 | |
葉にメンバー泣いて大喜び。 | |
1999年11月号
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「ロン・セクススミスは笑わない。そして、9月の音楽〜9月11日のロン・セクススミス渋谷 |
クラブクアトロ公演、およびピールアウト、大塚利恵それぞれの新曲に寄せて〜」♪「爆裂 | |
世界」に関する記事を掲載。 | |
2000年07月号
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「“エイプリル・パッセンジャー”から“四月の旅人”へ」♪「APRIL PASSENGER」の歌 |
詞全文引用で、ついにピールアウトのみの原稿(写真も)。夢のような記事はもちろん永久 | |
保存版! | |
2000年10月号
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「49歳のフジ・ロック」♪ピールアウトのステージについても掲載。 |
2001年04月号
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「冬の終わりの3枚」♪「NEW AGE ADVENTURE」に関する記事を掲載。 |
2001年11月号
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「ソウルライダー」レコ評 |
2002年06月号
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「旅人の歌」レコ評 |
2002年07月号
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「パーフェクトな2枚目のデビューアルバム〜「WILL」ピールアウト〜」♪またもメンバー |
感涙の永久保存版。 |
近藤
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最初にピールアウトの音を聴いたり、ライブを観た印象ってどんなカンジでした? |
松村
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あの時代のピールアウトだと、けっこうギターがギャンギャン鳴ってる頃の音だから、洋楽を聴い |
てる人にはよくわかる音なんだよね。あの頃のグランジ系みたいなカンジで、歌詞も英語だし。邦 | |
楽のお客さんにはちょっと難しいのかな、という。 | |
岡崎
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いまだと英語のバンドってけっこう当り前になってるけど、そういうのがメジャーに行くっていう |
流れはあんまり無かったかな。 | |
松村
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ただ、やはり凄い名曲がいっぱいあるということで。ここに「APRIL PASSENGER」という怒涛の |
ような名曲があって。あれは90年代の日本のロック史の中に残るような名曲なわけだから。 | |
岡崎
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そんな大袈裟な! |
近藤
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あはは!(笑) |
松村
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いや、それぐらいの名曲だと思うんだよ。逆に言うと「これがもし日本語だったらどうなってた |
かな?」というのは、あったよね。普通にみんなが詞の内容までわかってたら、もっと良かったかな、 | |
みたいなところもあるし。でも逆にあれは「APRIL PASENGER」だから良いんで、「四月の旅人」で | |
はないのかもしれないな、ってところもあるしね。このあいだ話してたら、「旅人の歌」だっけ、 | |
「APRIL PASSENGER」みたいなのが作りたかった、と。それはやんない方がいいと思う。一度 | |
やったものとおんなじようなものを作ろうっていうのは。 | |
近藤
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おんなじものじゃないですけどね。それは俺、日本語のやつが出来たらなぁと。 |
岡崎
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テーマは一緒なの?微妙に違うの? |
近藤
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変わってる。 |
岡崎
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進化版なの?現在版なわけ? |
近藤
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そう。6年前といまは、絶対に違う自分だし。 |
松村
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あの頃のはやっぱさ、それぞれ三人のアマチュア時代の美学が凄い出てるわけよ。デビュー時ぐら |
いに、美学を結集した1枚って作れるのよ。たぶん「APRIL PASSENGER」はそういう凄い作品 | |
だった。それはプロになって何年かしたら、もう絶対に出せないんだよ。 | |
近藤
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考え過ぎちゃうんでしょうね。 |
松村
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いまポールマッカートニーに「バンド・オン・ザ・ラン」を作れって言っても、絶対にできないか |
ら。で、まぁけっこう変わってったじゃない?バンドが。どんどんどんどん(笑)。 | |
岡崎
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うんうん。 |
松村
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「THE UNKNOWN PLACE」の次に「LIFE GOES ON」。まだあそこらへんまでのはわかるんだけ |
ど、「原始進化」はなんだ?!と(笑)。 | |
近藤
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ははは(笑)。 |
岡崎
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なんだ?と。 |
松村
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これは「ラバー・ソウル」「リボルバー」ときて、「サージェント・ペパーズ(・ロンリー・ハー |
ツ・クラブ・バンド)」に行くはずなのに、突然(フランク・ザッパ&ザ・)マザーズ・オブ・イ | |
ンベンションになってしまった、みたいな(笑)。ちょっとこの人達はどこへ行ってしまうのか? | |
と。まぁ日本語でやるというのと、キーボードをガンガン使うようになった、っていうのがあった | |
んだけど、それこそマラソンランナーがコースから外れてしまって、走る道じゃないとこをとんで | |
もないスピードで走ってっちゃった、みたいな。 | |
岡崎
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あれはね、たとえば「サージェント・ペパーズ」に変わったビートルズっていうのは、僕らの教科 |
書にあったとしても、物凄く力を使って変わったんだよね、あんときは。でもレコーディング中の | |
その変わりばなの苦労よりも、変わっていくんだ!っていう変わる楽しさへの意識が後半に芽生え | |
てきて。どうせ変わるんならブチ切れちゃおうかな、っていうカンジで。 | |
近藤
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意識的なものも凄く多かった。振り切っちゃうっていうね。 |
岡崎
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うん。音的には一番ロックなアルバムだと思う。 |
松村
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で、「WILL」にきて。「WILL」を聴くと、俺なんかはやっぱ「原始進化」が無かったら「WILL」 |
には行けなかったんだろうなぁって。 | |
岡崎
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絶対的に1枚1枚の流れっていうのは、俺達にとって凄く重要だと思う。パッとスタイルを変えただ |
けじゃないし。うん。 | |
近藤
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流れがあるから。単純に時代の流れとか、そういうところで安易に変わってる部分じゃないところ |
で進んでる感じがやっぱりあって、自分達の中では必然なんだよね。単にその時代に合わせたスタ | |
イルをやってるわけじゃない。 | |
岡崎
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時代に合わせるなんてのは、一回もないけどね(笑)。 |
松村
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「WILL」は僕は名作だと思うしね。いわゆる「サージェント・ペパーズ」まで来たなぁと。 |
岡崎
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いや、まだまだ!(笑)「サージェント・ペパーズ」なんておこがましいね。 |
松村
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まぁ「サージェント・ペパーズ」をどういう風なアルバムとしてとらえるかというのもあるけども |
(笑)。まだまだ先に「アビイ・ロード」があったりするわけだから。で、「WILL」で非常にわか | |
りやすくて、シングルも3曲入ってるけど他の曲もみんなシングル・カットできるような曲だし、内 | |
容の濃いものがちゃんとできたんじゃないかなぁと。ただジャケットだけは、なんとかしろよ! | |
(笑) | |
近藤
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あはは(笑)。 |
岡崎
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やっぱり?(笑) |
松村
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なんでサルなんだよ(笑)。 |
岡崎
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そこはまたヒネクレ具合が出ちゃってる。普通にメンバーでも出しゃいいんだけど、あえて変えた |
よね。 | |
松村
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たぶんピールアウト自身もイライラしてると思うんだけど…俺はね、思うんだよ。これだけの作品 |
を作って“なんでみんなちゃんと聴かないんだ”というのはね。ピールアウトを応援してる人は全 | |
員そう思ってるわけ。確かに英語でやってるときとか「原始進化」のときは、わかりにくいなって | |
いうのはあった。たぶん二人に言ったと思う、「もっとわかりやすい、ポップなものを作ろうよ」 | |
と。で、「WILL」までわかりやすくなったのに、なんでみんなちゃんと聴かないんだ、と。そうす | |
るともう聴かせる方法論になってくるかなぁ、というカンジになってきたんだよね。なぜピールア | |
ウトを聴かないのか?どうやって聴かせるか? 最近のバンドを聴いてみても、それほど「WILL」 | |
より素晴らしいアルバムがあると、思えないんだよ。俺はね。 |