岡崎
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酒について、ですよ。 |
近藤
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松村さんが飲み屋について書いてるやつで、あぁそうだなって思ったのが、焼酎あるじゃん? |
岡崎
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うん。 |
近藤
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焼酎で、九州から北海道まで何でもいっぱい揃えてありますよって、それを売りにしてる店が多 |
いんだけど、松村さんが「いや、それはないだろう」って書いてて。店長の人が薦める焼酎が2 | |
本ぐらい選べる店じゃないとダメだろう、みたいな。それはそうだよなぁ、と。最近あんまりそう | |
いう店、無いじゃない。逆に売りをそっちに広げる店が多い。 | |
松村
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だからそれは店の人が選ぶ能力が無いわけよ。いっぱい集めとけばいいだろうみたいな店ってのは |
ダメなんじゃないかな、と。 | |
高橋
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多いよね、全国の地酒が飲めますとかいうの。 |
近藤
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で、売りはなんになるか?って話。 |
岡崎
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“洋楽、邦楽、演歌からなんでも聴けますよ、ここは”みたいな。そういうこと? |
松村
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そうそう。自分で選べないという。 |
近藤
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松村さん、酒はいつから飲んでるんですか? |
岡崎
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絶対中学生からだよ! 中3ぐらいじゃない? |
松村
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日常的に飲むようになったのは遅いよ、24〜25才だよ。 |
近藤
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昔、松村さん、ロッキンオンで、今日飲んだ酒を毎日つけてたじゃないですか(笑)。 |
高橋
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それいいね。 |
近藤
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つけるきっかけは、なんだったんですか? |
松村
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やっぱね、異常な人だったんだろうね。 |
近藤
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飲み過ぎてた? |
松村
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違う違う。そういうことを書きたがる人だったのね、その日にやったことを全部。いまだにやって |
るのは、読んだ本は全部書くの。 | |
岡崎
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記録してくんだ。 |
松村
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そこらへんはまぁいいんだけども、その頃はその日聴いたレコード…これもまだいいんだけど。 |
ちょっと異常なときは、会った人の人数とかね。 | |
高橋
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ちょっとそれ異常ですね。 |
岡崎
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日記と一緒じゃない。 |
松村
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一番ひどいときは、歩数。 |
近藤
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え? |
松村
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その日の歩数。 |
岡崎
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歩数!万歩計? |
松村
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万歩計が無い頃。 |
岡崎
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数えてんスか!? |
近藤
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はははは(笑)。 |
松村
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自分で数えてた。 |
岡崎
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えええ?! |
高橋
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それ、人と会って話しちゃったりするときは、途中でちゃんと覚えとくってことですかね? |
松村
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そのたびに書いて。駅まで行っては書いて、電車に乗っては書いてた。 |
高橋
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すげー。 |
岡崎
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記録マニア。 |
松村
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小学校のときからそういうのがあって、いまだに覚えてるのは、交番に行くと“昨日の事故および |
死傷者の数”が出てて、それを毎日書いてたの。意味ないんだよね。 | |
岡崎
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ははは!意味わかんない。 |
高橋
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ぶっちゃけ、意味ないですよね。 |
松村
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ある日、学校休んだ翌日に行って、おまわりさんに「昨日は何人でした?」って訊いたら、おまわ |
りさんに「キミはなんのためにこういうことを書いてるのかね?」って言われてね。 | |
高橋
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確かに。 |
松村
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それでやめちゃったっていうのがあるんだよね。 |
高橋
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我に返った、と。 |
松村
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そうそう、ふと気がついたら、わたし何のためにやってるんだろう?と。本はいまだに書いてるけ |
どね。その手のことをやたらと書いてた時期ってのはあんだよ、やっぱし。小学校、中学校時代。 | |
高橋
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記録癖みたいなカンジですかね。 |
松村
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そうそうそう。やっぱおかしかったんだろうね。まぁ日記みたいに誰のライブを観に行ったとか、 |
どこ行ったとかっていうのはいいんだけど、あの頃はちょっと異常だったかもしれないね。 | |
岡崎
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そんな記録癖。これ、初公表じゃないですか? |
松村
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…かもしれないね(笑)。 |